7月12日土曜日。一泊二日の温泉旅行の出発日。11時の待ち合わせで行動開始。当初の予定では11時前に合流できる予定だった。が…あくまで予定は未定だった。待ち合わせの相手は、預かり犬麻呂の飼い主であり、妹と姪っ子。姪っ子は午前中リトミック教室に通うと言うことで、合流時点ではいない。しかし、妹夫妻は旦那が岩手の実家に帰ると言うことなので、この旅行となったわけだ。そうなると、麻呂の面倒を見る者がいないから、ペットホテルに預けることになっている。その為に、まず麻呂を妹に引き渡し、ペットホテルに預かって貰うというプランだった。
だが、そのプランは全て地元の私鉄駅で崩れ去った。
キャスターのついたキャリーバッグになんとか麻呂を入れ、エスカレーターで駅に入る。PASMOと言う電子マネーカードを買い、改札を潜る。そして…メッシュになっているバッグの蓋になる部分、ファスナーで停めている部分が壊れた。そう…麻呂が逃げ出そうとしていた。さすがにこれは不味い。おまけに麻呂を押し込めるのに時間がかかったので予定していた電車には乗れなかった。こればかりはしょうがないので、携帯メールで送れる旨を連絡しておいた。
さて、バッグが壊れてしまったので、麻呂は頭だけをバッグから出す形になった。家から駅まで散歩と排泄に当てていたので、体温がかなり上がっていた。まあ、それもあるから入るのを嫌がるのだろうなぁ。それでも入らないと電車に乗せられないので我慢して貰うしかない。が…頭だけバッグから出ているので呼吸が荒い。おまけに唾液もだらだら。糞処理用にティッシュを大量に持っていたから、唾液はなんとか拭いたけど。でも、バッグから頭だけ出している犬を抱えているのは異様だったんじゃないかな…と思うのだけれど、そうでもなかったらしい。女性乗車客の一部——犬好きあるいは動物好きの人だろう——は、その姿を見ると一様に表情を緩めていた。あまり吠えない静かな犬で良かった、と思う。
さて…そんな電車の中で、一組の親子が乗車してきた。両親と男の子ふたりの家族だった。そのうち、お兄ちゃんだろう…麻呂に興味を持ったらしく、こちらに歩いてきた。どうするのだろう…そう思った瞬間の彼の行動はとても微笑ましいものだった。
「顔を見せて貰えますか?」
そう、問いかけてきた。断る理由はないので、身体の向きを変えて麻呂の顔をその家族の方へ向ける。すると、少年は「ありがとうございました」と頭を下げてくる。こちらも微笑みながら、頭を下げる。実は、彼の行動で乗客の一部が麻呂の様子に気づいたようで、注目を浴びてしまうが、それでも麻呂はおとなしく頭だけバッグから出しておとなしくしていた。少年と家族は麻呂の顔を見て、それが話題となっていた。それを微笑ましく聞きながら、麻呂を抱いていると、少年と家族が先に電車を降りる。その時も、少年は「ありがとうございました」とちゃんと礼を言ってくれる。出発から大変だなぁ…と思ったが、その瞬間これはこれで良かったのかも、思い直せた。
そんなこんなで電車を乗り継ぎ、妹と合流。多少予定時間から遅れたものの、麻呂を引き渡し、都営浅草線の浅草駅に向かう。実はこのとき、携帯電話のバッテリが完全に消耗してしまっていた。なんとかせねばなぁ…と思いつつも、DoCoMoショップが見つかればでいいやと思っていたので、旅行中放置になっていた。実際、困ったことはないんだけどね。
妹との再合流を果たす前に浅草松屋で昼食を買う。温泉地に向かう間に電車の中で食べるつもりだったからだ。松屋の地下でいろいろと見繕っていると、イベリコ豚の肉を使ったサンドイッチがあったので、それを買う。移動中に食べたが、実に美味しかった。満足。
昼食を買い、松屋をぶらぶらしていると妹から電話。東武浅草駅に向かっていると言うことなので、松屋を出る。と言っても、出てすぐが東武浅草駅なのでほとんど移動はない。あまり待つことなく妹と姪っ子と合流。飲み物を買って、改札を潜る。13時30分発のスペーシアきぬ121号が来るまで多少待ったが、姪っ子の吏桜は元気いっぱい。まあ、2歳児だしこんなものかなー…と思いつつ乗車…そして出発。お弁当を食べ、おしゃべりをしながら移動を楽しむ。窓外の光景は徐々に都会から田園風景に変わっていく。そして、栃木駅を過ぎたあたりから見慣れた都会の風景ではなく、田園と、山に変わってくる。なかなか良いものだと思いつつ、約2時間で移動は終わる。東武鬼怒川温泉駅に到着。宿泊するホテルは駅からすぐのホテルニュー岡部。二つの建物があり、それぞれキングパレスとクイーンタワーと名付けられている。フロントも両タワーにそれぞれあるので、それを知らずにキングパレス側の…と言うよりも本館と言うべきかも知れないフロントへ行くと、宿泊はクイーンタワーなので、チェックインもそちらでと言う事で案内される。チェックインを終えて、部屋に案内されると、運が良いことに鬼怒川に面した部屋だったので、鬼怒川を眺めることができた。
部屋についてまずやることは…喫煙! が、2歳の姪っ子がいるので部屋では禁煙を申し渡される。これはしかたがない。妹の旦那は姪っ子が産まれたことを機に禁煙したそうだ。良いパパだ。しかたがないので喫煙できる場所をホテル内で探す。そう言えば、ラウンジで喫煙できたはずだ、とラウンジへ。とは言え、目的地はキングパレスにあるので、ちょっと歩く。てくてく…と歩いているとピアノの音が聞こえる。そう言えば、ラウンジではピアノ生演奏をやっているらしかった。好都合とばかりにピアニストの様子がよく見える場所に座り、喫煙とピアノを楽しむ。なかなか良い喫煙タイムだった。
ピアノの演奏時間は45分。それに合わせて部屋に戻る。戻ってみると、姪っ子が元気いっぱいに部屋を走り回っている。ほんと、元気だ。あたしゃそんな元気ありませんorz とにかく、冷房の効いた部屋でまったりしていると、食事が17:30分からと言う事だったので、温泉に行くことにする。露天のある岩風呂と、大理石の大浴場はキングパレスとクイーンタワーでそれぞれ別になっているので、せっかくだからと露天のあるキングパレスの方へ。さっさか準備をして入浴。温めの湯に足を伸ばしてはいるのは気持ちが良い。ほげ〜…と身体を温めてから露天に行ってみる。はっきり言えば、露天は小さかった。が、青空を見ながらの入浴というのも気持ちが良い。が、狭いので足を伸ばせないのがちょっと痛い。十分に温泉を堪能したあと、風呂を上がると、ちょうどそこへ妹一行もやってきたので、よく冷えた水を飲んでから部屋に戻る。
部屋の設備は金庫があったりテレビがあったり。ただ、テレビはシャープのアクオスだったので、地デジを見てみるのもいいかー…と思い、ぽちっとな。…アナログだと電波状態が悪いらしく、ノイズが酷い。リモコンでぽちっと地デジに変えると、うん…画像が鮮明。テレビを地デジに買い換えようとしている妹のところには良かったかもしれない。おかげで、デコードによる遅延を体験できたので、地デジ体験は良いモノとなった(?)。
風呂上がり、少し休んでから食事へ。アンパンマンの寝間着というか部屋着を着ている姪っ子だが、やはり汚すのは…と言う事もあるし、身体を冷やさないようにと、ホテルの幼児用の浴衣を用意して貰った。これが可愛い柄なのだ。デフォルメしたトラやサルが一面にちりばめられている。写真がないのが残念だ。食事はバイキング形式でなかなか旨かった。ビールや酒はオプションなので頼まない。酒飲みに来たわけじゃないしね—。だいたい、アサヒのスーパードライしかないんじゃ、せっかくの食事が不味くなるし。まあ、そんなわけで、けっこう食べた。余は満足じゃ状態で部屋に戻る。
で、やっぱり部屋に戻ると煙草が吸いたいのでラウンジへ行く。このときもピアノの生演奏をやっていた。ピアニストはポーランド人女性のマグダレナさん。スコアを大量に持っていていて、その中から時間や雰囲気に合わせて選曲していた。ピアノを聴きながらの喫煙って優雅で良いなぁ…と思った。格好が浴衣姿というのがアレだけど、温泉ホテルに来てるんだからしょうがないよね。演奏時間が終わったので、部屋に戻ってまったりすることにした。
部屋に戻ってくると…まったりできませんでした。姪っ子が元気に布団の上を走り回っている!
いや…元気なのは良いんですよ。食も進んだようだし、初めてのところなのではしゃいでいるのだろう。実に微笑ましい。それに付き合いつつ、テレビでも見てみる。なんたら受けたい授業ってのがちょうどやっていたので、見ることにした。おお…巨大地下建造物をやるのか! 実にロマンだ。とは言え、ほとんどは知ってたな—。知らなかったのは地下鉄営団大江戸線の工事で、地盤を凍らせて水漏れを防いだという工事くらいだった。
テレビも見終えて、眠る前に喫煙〜…と言う事で、三度ラウンジへ。夜も遅く、ラストと言うこともあったのだろう。客のリクエストなんかも聞いてくれた。ラウンジにいたのは一人ではなかったので、美空ひばりの「川の流れのように」とか弾いてた。ちなみに、リクエストはした。ベタだけど、ジョン・レノンの「IMAGINE」と「Fly Me To The Moon」だけどね。そーんな感じで楽しく喫煙して部屋に戻る。
もう22時近くなっていたので、姪っ子は寝入っていた。聞いた話では寝るまでが一苦労らしい。むずがるのではなくて、暴れるという…。いなくて良かった(笑)。で、布団に入って明日どうするかー…とか話す。本当は予定はあまり決めておらず、電車の中でウェスタンランド行ってみたいねー…なんて話していた。SLに乗れたり、乗馬体験ができたり、Segwayに乗れるらしいので興味はあった。が…天気が良いらしいので、姪っ子にはきつかろうと言うことで、無料送迎バスを利用して宇都宮に出ることになった。宇都宮と言えば、餃子。どんなものか楽しみである。そんなこんな、他愛もないことを話しつつ就寝で、一日目は終わった。
二日目
朝起きると、母は温泉に行っていた。もげ〜…としつつ帰ってくるのを待ち、朝食へ。朝食もバイキング形式。ふむ…こちらもなかなかんまひ。温泉旅館で食事が酷かったら客が来ないだろうから、良かった良かった。バイキング形式と言うことで時間を使いつつの食事を楽しみ、部屋に戻る。戻ってすることと言えば、出立の準備。男なので、5分もあれば終わる。が、やっぱり煙草が吸いたい! のでラウンジへ行っている旨を告げて、ラウンジへ。朝早くだけれど、やっぱりマグダレナさんがピアノを弾いていた。ロビーは出発客で賑わっている。その上、日光江戸村から、武士と姫様が来ていた。ちゃんと、「日光江戸村」と書かれた登りを持っていて、目立つ目立つ。それを尻目にラウンジへ行き、喫煙。賑やかなロビーと対照的なラウンジではあるが、待ち合わせなどのために来る人も多かった。無料送迎バスが来るまで、時間があるので、それを待ちながらの喫煙とピアノはなかなか良い感じ。
そうしていると、妹一行がロビーに出てくる。少しだけそれを眺めてから合流。にゃんまげのポストカードを持っていた。はて? と思いつつ聞くと、武士と姫様と記念撮影(?)をすると、子どもにポストカードをくれるらしい。なるほど。納得しつつ、背後で流れるピアノと珍しい江戸村一行との記念撮影なんて光景を眺めバスを待つ。やってきたバスに乗り込み、鬼怒川を出発。目的地は宇都宮。車内ではiPodで音楽を聴いていたので、母と妹が何を話していたかは聞いていない。姪っ子はバスに揺られて寝ていたらしい。一時間程度でバスは宇都宮に着く。下りてみると暑い…。眠いのもあるからだろう、姪っ子はベビーカーに素直に乗る。普段は自分で歩きたがり、疲れたり眠い時以外は乗ってくれないそうだから、楽だった。
暑い中をJR宇都宮駅へ向かう。エレベーターで駅ビルに入るとちょっと涼しい。けれど、冷たいものが飲みたいので、ララスクエアへ行く。1階にタリーズコーヒーがあったので、即入店。妹と母はコーヒー(姪にアイスを食べさせるためにフロートだけど)。どうしようか迷いつつ、マンゴータンゴスクワールを頼んだ。実は、マンゴーが好きなのだ。冷たいスクワール、んまかった。満足。姪っ子のトイレなどを済ませてから、ララスクエアをふらふらと。携帯電話のこともあったので、ヨドバシカメラへ行ってみる。時期が時期だけにiPhoneは売り切ったらしい。ソフトバンクだから興味ないけど。ともかく、携帯を見たり、玩具を見たりと時間を潰し、昼を待つ。昼はもちろん、宇都宮餃子。ドリンクの割引券を貰ってきていたらしいので、そこまで行こうかとも思ったのだが、やっぱり暑い。ので、駅ビルの中に餃子館というのがあったので、そこに入る。頼んだ餃子は…なんか、母が作る餃子とよく似ている。そう言えば、母が作る餃子は、大陸からの引き揚げ者に父が聞いて、覚えたというものだから、味がなんとなく似ているのも納得できる。餃子は旨い。旨いので、おみやげも買った。
さて、こうなると特にやることもないので、帰ることにする。ローカルの東北線(宇都宮線)で、取りあえず大宮へ出る。電車の中でも姪っ子は元気。寝てくれない。苦笑しながら大宮へ着く。煙草も吸いたかったので喫煙可能なカフェへ行く。ここで、実は妹一行とはお別れ。預けている犬のこともあるし、母もついて行くことになったのだ。そんなわけで、一人喫煙と喫茶を楽しむ。エスプレッソとNYスタイルチーズケーキを楽しんでから、京浜東北線を利用して日暮里へ。そして、日暮里からローカル線を利用して戻る。そして、地獄を味わった。
この暑い中、締め切っていた家の中は暑い。だらだらと汗が出る。それは予想していたので、コンビニでドリンクを買ったけれど、それでも暑い。窓を開け、風を入れてから餃子を冷蔵庫に突っ込み、カップに氷を入れて部屋に引っ込み、エアコンをオン。涼しい〜…と良いながらドリンクを飲み休憩。
疲れはしたが、楽しい温泉旅行だった。
また、こう言うのはあるかな?
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